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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

自転車特訓に見る、新旧KKDについて(安部)2018年5月1日 火曜日

自転車に乗るのが気持ちのいい季節となりました。弊社のビルには室内自転車置き場があり、そんな恵まれた環境もあって数年前から自転車通勤をしています。コンクリートジャングル新大阪から、怪し気な魅力溢れる十三、住みやすそうな福島を通り抜け、靭公園の自然を愛でる片道7キロ30分程度のコース。電車通勤より早いし、満員電車から解放されるし、なんとなく運動している気分になれるし、エコだし、いいことづくめ。夜は赤ちょうちんや立ち飲み屋など個性的なお店が多いエリアでもあり、そのあたりにご興味のある方は是非お声がけ下さいませ。

 

■自転車のアドバイス

さて、そんなこんなで一端のツーキニスト気取りの私ですが、先日息子の補助輪を外し、自転車の特訓を行いました。

 

「いいか、ビューって早くたくさんこいで、あとはヒョイヒョイってバランスとるんやで!」

当然、すぐにコケます。

「もっとビューっとこいで、あとはビョーンって遠く見なあかんで!」

もちろん、すぐコケます。

 

自分でもわかっているのです。ビューとかビョーンとか、意味のわからない擬態語のアドバイスをされてもわからんだろうなと。自分のボキャブラリーのなさにも辟易しますが、よく考えると、なんで自分が乗れているのかもわからず、そして意識せず乗っているだけに、アドバイスのしようもなく。自らの経験から導き出される次なるアドバイスは…

「まああれや、10回はコケなあかん。10回コケる頃には乗れるようになってるわ!さあコケろ!」

もはや気合の世界です。経験上は紛れもない事実ではあるものの、KKD全開です。昭和を感じます(そういえば、最近KKDなんて言わない?)。

 

■KKDなアドバイスしかできないのは・・・

「僕は天才ではありません。なぜかというと自分が、どうしてヒットを打てるかを説明できるからです」。

 

ご存じイチローの言葉ですが、なんとなくできるようになることもあるでしょう。なんとなく成功することもあるでしょう。でもそこで理由の説明ができなければ、再現性に乏しいかもしれません。真の天才で、いくらでも再現できたとしても、他人に伝承していくことは難しいはずです。感覚で乗っている自転車もしかりです。

 

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

 

ご存じ野村監督(オリジナルは松浦清山と言う方だそうですね)の言葉ですが、成功した時も失敗した時も、「なんで?」がわからないと次につながらない。KKDには暗黙知としてそれが詰まってはいるのでしょうが、見える化しないと使いづらいことこの上ないのは、自転車アドバイスでもしかりです。

※それにしても、野球で例えると昭和感が増しますね。

 

■特訓の結果

最近ではKKDを「勘・経験・度胸」から、「仮説・検証・データ」と言い換えることもあるそうです。なるほど。ここはツーキニスト兼リサーチャーらしく、コケる要因を分析して的確なアドバイスをしてやるか!と、気も新たに息子を見ると、

 

「よし!3回目や、よし!4回目っ」…と、コケた回数を数えています。どうやら10回コケたら乗れるようになる、が琴線に触れたようで、怒涛のコケラッシュ。おお、素直!と感心しながらも、あんな闇雲にコケるだけじゃなあと、どの口が言ったアドバイスだかすっかり忘れて見ていると、あれよあれよといつの間にやら乗れるようになってしまいました。

 

「ほんまや、8回コケたら乗れるようになった!」と大喜びの息子を前に、昭和のKKDも大切ね、と、一周回って戻ってきたのでした。習うより慣れろもある意味正しい。きっと彼も、自分の子供には似たようなアドバイスをすることでしょう。

KKDのバランスについて少し付け加えるならば、経験が浅い若いうちは「仮説・検証・データ」で語る、経験を積んでベテランになってくると「仮説・検証・データ」だけではわからない洞察を含んだ「勘・経験・度胸」で語る、というイメージでしょうか。

 

自転車と同じくKKDの使い分けもバランス感覚が必要、ということで。

 

(安部)

大学生と社会学とリサーチと(安部)2017年7月3日 月曜日

先日、母校で大学生にリサーチ話をする機会に恵まれました。なんでも「社会思想史」という講義の一コマで、自由に話をさせてもらえるという。もちろん私は社会思想史なんて語れませんが、声をかけてくれた先生曰く「社会思想史とは社会という捉えどころのないものに対し、先人たちはどのような解釈を試みてきたのか、その歴史を学ぶ授業である。その番外編として、同じく捉えどころのない市場というものを、リサーチを通してどのように捉えているのか、それを話してもらえたらOKである」と。なるほどー。

 

大学生を相手に話をするのは初めてで、面白そうだなと思う一方で、はて、なにを話そうか。聞くと1~2回生が中心で毎回300人程度が受講する講義だとのこと。何を隠そう私も社会学部出身で、まさに後輩たち。一期一会、できるだけ有意義な時間にしたい。そこで、講義のヒントを得るために社会学部卒の同級生3人にアンケートをとりました。

 

Q:あなたは社会学部を卒業しました。ところで社会学ってなんですか?

3人から返ってきた答えは…

 

A:「人」と「コミュニティ」を考える学問。なんか知らんけどその言葉が思い浮かんだわ。それ以上は語れへんけどな、あははー。(←笑い飛ばす潔さが気持ちいいです)

 

A:難しいね。社会全般を見る学問って答えるかな。あとは自分でググって。(←わからないことは素直にググる。ある意味最強の解決策ではあります)

 

A:まあ人生そのものみたいな感じやな。(←一見深そうですが、わかって言っているのではなく、考えることを放棄した結果だと思われます)

 

あかん、これはあかん。

ちなみに母校の名誉のために付け加えておきますが、あくまで私の周囲が(自分も含めてですが)勉学に励んだものが少なかったのだと思われます。そういえば就活の前になって社学生が集い「他の学部の奴らは自分の専門領域の話できるのに、なぜか俺達はできん!」と、自分たちの努力不足を棚に上げ、ただただ学部のせいにしてほざいていた事を懐かしく思い出します(繰り返しますが、私の周りだけだと信じたいです)。でも、社会学って確かに概念的というか、それこそ捉どころのない学問な気もします。卒業生ですらこんな感じだし、ましてや1回生たるや。そこで伝えたいテーマを「社会学とは?社会思想史を学ぶ意義とは?」と、生意気にも大きなところに置いてみました。とはいえ、話す内容はあくまでリサーチ(しか話せないし!)。それを通して、あとは聞き手に想像力豊かに感じ取ってもらうという、果てしなく他力本願な戦術です。

 

さて当日。

学生時代に社会学部の建物で撮った写真を投影し、自己紹介からスタートです。

※実際に使った写真ですが、写るんです撮影したと思われる一枚。後ろの掲示板の張り紙等含め、いろいろと時代を感じさせます。

 

修正

 

そんなこんなでお話をさせてもらいました。そして最後に出席確認がてら、講義の感想文を書くのがいつものお決まりだそうです。そこで後日その感想を見せてもらいました。

 

さてさてワカモノはどう感じたのかな、と少しドキドキしながら見たのですが、そこに書かれていたコメントが本当に嬉しかった。リサーチについての感想ももちろん嬉しいですが、「なんとなく社学に入ってきたものの、これって何の役に立つんだろうと悶々としていたけど、そのヒントを掴めた気がする」って内容のメッセージが嬉しくて。「今後社会学をもっと学んでみたいと思った」ってコメントが嬉しくて。他力本願戦術、受け手の優秀さで何とかなりました。

 

個人的には、すぐ身に付けることができて、すぐに役立つスキルや知識は、すぐに役立たなくなるもんだと思います。そして、大学ではすぐには役立たないけれど、大学生の今だからこそじっくりと身に着けたい、それこそ思想や哲学といった、考え方の土台を学ぶことが大切だと思います。(←学生時代はもちろんこんなこと考えていませんでした。後悔先に立たず。)

 

今回の機会を通して、そんなことを少しでも伝えることができたならば幸せです。そして、たくさんの感想文を通して、学生の感受性というか、いろいろと勉強になるフィードバックを貰うことができて、それは私にとってとてもありがたいことでした。またノートをとる代わりにスマホで撮影というシーンであったり、講義中の学生の姿もいろいろ興味深く、改めていい経験をさせてもらったなと思う次第です。

さらになぜか自分自身も社会学を勉強してみたくなり、社会思想史の本を読み出すという、よくわからない現象も起きており、この意識変容についてはもう少し内省して理由を探索してみようと思うのでした。

 

(安部)

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