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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

インフルエンサーになりたい!(山本)2018年1月30日 火曜日

 

2018年のヒット予測商品として、日経トレンディをはじめとする各媒体で軒並み1位に挙がっている商品といえば、

はい、「Amazon エコー」や「Googleホーム」、いわゆるAIスピーカーですね。この春にはアップルも参入してくるとのことで、新たな市場が本格的に形成されていくことでしょう。

AIスピーカー

 

昨年、国内外サッカーの快適な視聴環境構築のために、Fire TV stick、Fireタブレットを購入して、その利便性にガッツリハマった私としては、次なるガジェットとしてAmazon エコーにも興味を持ち、日本上陸間もなく、リクエストメールを送りました。といっても、アメリカ国内での評判がいいことからリクエストが殺到しており、なかなか購入招待されないと聞いていたので、リクエストしたことも忘れていた年末、Amazonから招待通知が。しかも気づいたのは招待期限が切れる1日前。

AIスピーカーの1台目はやはりリビングに置きたい。となると個人ユースではなく家族ユースとなる。その場合、わが家に限らず多くの家庭にとって関門となるのが、奥さんの承認を得ること。特にうちの奥さんの場合、イノベーター理論で言うところの典型的なレイトマジョリティ。評価が定まっておらず、損得が明確でない商品・サービスへのトライアルにはとにかく消極的な情報弱者。招待期限まで1日切った中、わが家で繰り広げられた新商品訴求側と被説得者とのせめぎ合い(?)が以下の通りです。

私「最近、AIスピーカーのCMよく見るようになったな」(トレンド感をアピール!)

奥さん「ああ、OKグーグルとか言ってるやつ?あれ、何ができるの?」

私「(よし、ツカミは上々♪)音声を認識して、わざわざPCやスマホ起ち上げんでも、色々な情報を教えてくれるので便利らしい。アメリカでは半数以上の世帯が導入しているって(適当に風呂敷拡げとけ)」

奥さん「へー、知らんかった。でも、手に入る情報は一緒なんやろ?そのためにお金出して、狭いリビングに機器置きたくないな」

私「(既存サービスとの差別化ポイントか、あれ?何やろう?)いや、自分が検索した場合、リストアップされた情報を取捨選択する必要があるけど、AIは勝手に最適な情報をえらんでくれる、(はず。。)」

奥さん「普段から別にわざわざ選んでないし、なんか部屋の中で機械に声掛けるのもこっぱずかしいし、ちゃんとした情報かどうか、不安やな。もっと具体的にはどんなメリットあるのか、よくわからん」

私「えーっと、自分の好みを伝えたら、それに合った音楽流してくれる!声を掛けただけでTVや灯りのオンオフやってくれる!ニュース、流してくれる!そのAIスピーカーを今なら安くゲットできる権利を得た!(あれ?言葉にすると陳腐に聞こえてしまう既存の機能価値の羅列&価格訴求・・・)」

奥さん「いやいや、今と基本、変わらんし。TVや灯りも対応機種買うのなら、余計な出費やし。場所やコンセントも取るし。わが家には必要ないな」

私「(焦って)、いや、生活スタイルが一変するサービスの導入期に先取りできる機会なんて、めったにないぞ」(情緒価値の押し売り・・・)

奥さん「(冷笑)」

見事、わが家のAIスピーカー先取りライフは爆沈しました・・・

改めて、既存の概念では説明しきれない価値やベネフィットを提供する商品・サービスの導入ハードルを実感した次第です。もちろんインフルエンサーとしてのプレゼン能力が弱いことは自認しつつ、自分自身が体験していないモノ・コトの価値を伝えること自体に、どこか無理があるのでしょうね。新機軸の商品・サービスこそ「UX(ユーザーエクスペリエンス)」が重要なのだと実感しました。

ちなみにわが家のAIスピーカー事情については次回リベンジに向けて、再度Amazonにリクエスト中です。次は「UX」と情緒価値との連動を上手く見せることをプレゼンテーマとして、勝ち取るつもりです。

プレゼン

(山本)

心動かされる顧客対応~ほんの一言のケアが、琴線にビンビン触れる(山本)2017年4月3日 月曜日

各メーカーやサービス提供者は、当然ながら顧客とのつながり、コミットメントを築くために、様々な試みをしています。新規ユーザー紹介キャンペーンであったり、長期ユーザー限定特典だったり。試行錯誤、紆余曲折を経ながら顧客との情緒的な繋がりを深めようと苦心しています。そんな中、たった1枚のハガキでその会社の大ファンになった、僕自身の経験を、今日は紹介したいと思います。

 

その会社は東京にある幼児・児童書専門の出版社です。息子の1歳の誕生日にその会社の絵本を購入して、特に思う事もなく、いわゆる読者カードを送ったのが、その会社との“薄―い繋がり”の始まりです。

以降、子供の誕生日間近になると、毎年その会社から息子の名前宛てでバースデーカードが送られてきました。といっても、絵面はその会社の絵本の1場面で、特に個人に当てたメッセージが記されているわけでもなく、こう言っちゃ身も蓋もないですが、ありきたりの顧客対応といえば、それまでです。ただ子供って自分宛ての郵送物が来ると、それだけで嬉しがるもんで、幼稚園ぐらいまでは結構そのハガキが来るのを楽しみにしていたりして。

でも小学も中学年、高学年にもなると、当然ながらそのハガキへの興味も薄れ、親子共々「あー、また来てるね」ぐらいな感覚が、正直ここ数年の印象でした。

そんな昨年末に、その出版社から届いたのはいつものハガキではなく封書でした。その中に子供向けのメッセージとして書かれていたのは、

・何年も前の今日という日にあなたが生まれたこと

・その誕生を喜んでお祝いしたいと思った家族やあなたの知人が買ってくれたことで、私たちの会社から毎年バースデーカードを届けられるようになったこと

・それはあなたが本と友達になってくれたことへの感謝の気持ちであること

・でも、それなりの年になって、もしかしたら送られてくるカードがちょっと子供っぽ過ぎるな、と感じてませんか

・もしそうであれば、これから絵本に出会うであろう、小さな子供たちにカードを受け取る楽しみを譲ってあげてくれませんか

 

というような内容でした。「毎年のカードの送付に一旦区切りを付けます」という、出版社からのお知らせ、ということです。

確かにその会社からすると、毎年30~40万人にカードを送っているわけで、どこかのタイミングで区切りを付けないと、いくら顧客満足のためとはいっても経費は高まるばかり。この出版業界冬の時代には、至極当然な対応ではあります。

ただ、文面には「もしカードを今でも楽しみに待っていてくれているのであれば、お祝いのカードを送ることは私たちにとってもうれしいこと」と綴られていました。

こんな丁寧な断りの文章を送ってくること自体がちょっとびっくりなのですが、最後に書かれていた文章で、心揺さぶられました。

「これから大きくなるにつれ、きっと今までよりももっといろいろな種類の本で出会うことになるでしょうが、勉強やスポーツ、さまざまな楽しみも増えて、本から遠ざかることもあると思います。でももしあなたが困った時や何か知りたくなった時、誰かに相談したくなった時には、その相談先として“本”があることも忘れないで。きっとこれからのあなたの人生に本が力になってくれる時があると信じています」

 

ブログ写真

 

そうなんですよね、本の世界を知ることで(別に書物でなくても、映画であったり音楽であったり、そこは人それぞれなんでしょうが)、そこから得られた知識や想像力が、いかに今の自分の血肉となっているか、活字中毒であった自分にとっては、はたと膝を打つ想いでした。

そしてこの会社は、自分たちの提供している商品が、そんな子供たちの成長や助けとなる最初のきっかけづくりをしているという事に対して、心から誇りに思っているんだということがビンビン伝わってきます。その想いを決して押しつけがましくなく恒例のカード送付に絡めて伝えられる、素晴らしいコミュニケーションだと思います。

少なくとも僕はこの書面を大事に残して、息子が将来に必ずや経験するであろう「本との関わりに感謝する時」に、この書面を見せてあげるつもりですし、このハガキに対して逆に感謝の手紙を返したくらい、コミットメントが強まりました。ついこの間まで「あー、またカード来たね」程度の関係性だったのが、今ではこの会社のコトを他人に推奨したい、という思いまで高まっている、それは多分、これから自分の家族や知人に子供が誕生する場面において、ずーと受け継がれていく想いになるんだろうと思います。

これって正に「百年企業」であることの真髄のような、顧客との幸せな繋がりのような感じがしませんか。

たった一枚のハガキに込められたメッセージが、なんでも裏読みして額面通りに受け取ろうとしない50男の気持ちをも揺り動かした、という一例でした。

(山本)

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